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漫画あれそれのフェチ云々(描き文字とコマ割り編)
いい加減タイトルの五十音は分かりにくすぎるのでやめました。
「ん」まで続けたかったけどまあ正直意味はないよね。
これから見出しとか付けて読み返しやすくします。私が。
自分の思考の跡を追うのはたのしいですなあ。
絵は未曽有のKAITOブームの真っただ中の私がノリと勢いだけで描いたフルペンタブの練習のアレ。
線画がテキトーにもほどがあるんだが、この落書きの目的は髪の塗りの感覚を思い出す事なのでまあぶっちゃけ頭からしたはどうでもいいっていうか。(うん?いいわけ?知ってる…
■あえて言うまでもない感じの漫画の一要素に関する嗜好云々について
漫画…っていうか、視覚情報が中心のメディアはそのメイン(例えばキャラクターや俳優)だけが作品の雰囲気を決めるわけではないのは誰だって知ってると思います。
少女漫画の雰囲気ゴマとか、フキダシの形状とか、活字のフォントとか、コマの線の太さとか、コマ割りのクセとか。
そういう、”雰囲気”だけで意味が何となく伝わる情報はハッキリ言葉で認識しないものの、殆どの人が無意識にその意味を読み取りながら作品を読んでるものかと思われます。
んで最近思ったのは、「絵柄」の好き嫌いがあるなら、そういう「言葉にできないが何か漫画には必ず有る要素」に関する好き嫌いもあるんじゃね?…と。
で、思い至ったわけですよ。己のフェチに。(笑
●描き文字フェチ
漫画にはたいていは登場する「描き文字」。
分かりやすいのだと、ワンピースの「どーん!」とかマサルさんの「ガビーン」とか。(「だばだば」とか…
アレ、人によって描き方色々ですけど、明らかに気を配っている人とテキトーな人とがいます。
テキトーといいますか、正確には「作品の雰囲気作りに一役買っている描き文字か否か」という感じ?
今ぱっと手元にある本で言うと、えー「銀魂」31巻、うん、テキトーですね。
むしろそのテキトーな脱力感が作品の雰囲気に合ってるってのもアリですが、シリアスシーンであんまりカッコよくないんですよ。
ギャグの時はいいんですけど、バトルシーンの描き文字、そのテキトーさが自分的にはアレだ。
うん、ていうかまず描き文字のバリエーションが少ないのでほぼ音だけ勝負になってる。
ほとんどの筆跡から伝わってくるのはテキトーさと荒々しさ、あとスピード感くらいですよ…。
ええ、勿論好みの問題です。
こんなこと気にしなくても漫画は読めます。(笑
しかし描線の荒々しさと仕上げのアレさが相まって、絵はセリフのオマケ状態だと常々思っておりました。
無論、銀魂が評価されている点は絵でもコマ割りでもなく(あ、いや考え方は人それぞれです)、そのテンポが良く秀逸なセリフ回しと何かビミョーに盲点を突いてくる題材だと思うので、こんなモノささいな問題ですよ。
精々一見さんを遠ざけるだけです。
もう一つ今視界に入った本、「×××HOLIC」の16巻。
うん、CLAMPスゲーですね。
ありとあらゆるスタイルの描き文字を状況に応じて使い分けつつ、時に絵の一部にしてしまうほどの気の配りっぷり。
画面の中で初めから位置が計算しつくされてる「しっくり感」がたまらんですな。
その描き文字の描写っぷりから、「げほげほ」でも「かすれた感じ」といった質感まで表現されています。
マーヴェラス!
CLAMP作品の完成度の高さは、無論こういった描き文字からも来ているでしょうねえうん。
はい、とね、具体例をあげてみたらこんなもんですね。
少女漫画と少年漫画、あと青年漫画ではそれぞれ描き文字の情報量やポジション(目立つか目立たないか)が違うので一概に言えませんから注意が必要です。
少女漫画はまあ、可愛らしい雰囲気の演出や、あとキャラクターの心情を表現するのに上手く使われています。
同じ「ドキン」でも、毛筆の勢いある「ドキン」と細いペンで均一に描かれた「ドキン」、太さが所々違う「ドキン」ではその意図するところが違いますね。
こういう所まで気を配ってあるとより感情移入しやすくなります。
そんな感じの「ドキドキ」とか「ズキッ」とかの感情系描き文字以外はあまり自己主張しないのが少女漫画かなあ。
というかおさえるべきところは「心情描写」。
それ以外は丁寧に処理してあれば無論作品の完成度は高まりますが、そもそもキャラクターの顔や目何かで感情を描写しているものが大半なので、逆に描き文字を頑張りすぎると自己主張しちゃって顔とかを邪魔します。ほどほどとメリハリが大事なんでしょうか。
で、少年漫画はバトルモノが王道なので、勿論描き文字は大きな一要素です。
ワンピースの「ドン!」は凄いですね。
コマと音とで上手くテンポが作られていて、読むスピードやページめくりの速さまでコントロールされてる気分になります。
勢いあるバトル漫画には絵と効果線、そして描き文字の雰囲気作りが欠かせないのではないでしょうか?(実際にどうかは知らないけどね…
また、少女漫画よりも凝った描き文字が多く、時には文字の可読性よりも勢いや雰囲気の方が重視されます。
藤田和日朗先生の描き文字たまに読めないんですけど(笑)、とにかく勢いと力強さがビンビン伝わってくるのでモーマンタイです。
青年漫画ですが、まあバトルものは基本的に少年漫画と同じです。
それ以外での「対象年齢上め」のストーリー漫画では、おそらく描き文字はあまり自己主張しないし少なめの傾向があると思います。
青年漫画の経験値が低いのでなんとも言えないのですが、青年漫画では描き文字の情報量はそんなに多くないです。
必要最低限の擬音があり、書体や筆致も極端に描き分けられているわけでもなく、数が多いわけでもなく…という感じ。
描き文字による文字情報よりも、絵からの視覚情報のみで描写しようとする傾向があるので、「走っている」にしてもいちいち「パタパタ…」なんて描きませんし、精々よっぽど激しい時に「ドスドス」と描く程度です。
しかも描き文字少なめ漫画表現においては、情報を伝えるのに絵だけで表現できないのはある種の敗北でもあるので、あえて「ドスドス」とかくならそれが重要な意味を持ちます。
あとはまあ難しい表現で混乱を避けるために描くとか。(効果線も描かないような硬派漫画においては、ドアの開閉の描き分けとか難しいです
…ていうかまあ、リアリティを追求した話作りと画面作りには、自己主張の激しい描き文字なんてそうそう入りこめるものではないですよ。
多用のしすぎは野暮ですし、騒がしくて物語に集中出来ません。
ハイ!…というね。
長くなったね、まだまだ行くけど。
で、ここでやっと本題、これらを踏まえた自分のフェチ心にかなう作家は?…という。
ズバリ「椎名高志」と「高橋留美子」。
椎名先生はなんかもう完璧ですよ。っていうかもう憧れですよ。あの描き文字の描きっぷりは!
「百貨店」収録の初期の4コマからもう完成されたそのナイス描き文字のスタイル。
バトルシーンの描き文字も勿論イイんですが、それよりもギャグっぽい描き文字のイキイキさと言ったらまさに「踊る描き文字」って感じ。
音の選び方のセンスも素敵過ぎる、まさにド真中の描き文字ですよ!
勿論バリエーションも豊富、文字を見るだけでなんか楽しげな雰囲気が伝わってくるというステキさ。
ええ、多分あの描き文字だけで作者が誰か判別出来てしまう気がします。
で、高橋巨匠ですが。
もうひらがなの描き文字のひょうきんさと間抜けさといったらないですね!
シリアスな展開も、あのひらがなの描き文字効果でちょっと間の抜けたコメディーシーンに大変身。
「ばきっ」の可愛さといったらもう最高。
もう「らんま」の時から高橋先生の「ばきっ」にメロメロですよ。
過度にシリアス過ぎない雰囲気作りが好きですねえ。
アニメからは絶対に伝わってこない、あの間抜けさ…。
「犬夜叉」、風が吹くシーンは全て「ヒュー」じゃないんですよ!
時には「ひゅ~」でコミカルにしてあるんですよ!
アニメではそこが伝わらんのです!(っていうかSEってフツーにスルーしちゃうぜ。
●コマ割りフェチ
コマを割る時、変形ゴマがやたら多い人がいます。
好みはそれぞれなので別に気にしないんですが、好き嫌いで言うと好きな要素ではないですね。
多用されすぎると正直読みづらくて、どっちかというとイザという時にこそ使ってほしいと思います。
見開きとかぶち抜きとか、そんなしょっちゅうやられたら本当に大事なモノのインパクトが薄れるじゃないですか。
コマ割りから受ける印象ってのは結構あって、四方の余白を基本残したようなコマ割りをしてある漫画は真面目な感じがします。言ってしまえば、地味。(笑
この手のカッチリしたコマを割る人は基本に忠実というか、コマの大きさやらテンポやらもカッチリ計算している場合が多くて、大ゴマのメリハリが効いていてかつ読みやすいです。
コマ間の余白の間隔でのテンポ作り、視線誘導が丁寧になされていると、そりゃーもう「次はどこを読んだらいいのかわからない」なんて現象とは無縁ですよ。
あと几帳面なのか何なのか、コマ割りがカッチリだとストーリー構成までカッチリ計算してあったりして、派手さはないけども抜群の安定感がある作家が多いと思います。
あとはまあ、投稿したての新人漫画家も割とカッチリコマを割ってる風潮があるよね。
基本だからでしょうか。
低年齢層向けの漫画もこういうの多めです。
コロコロとか1Pあたり多くても6コマぐらいでコマもカッチリ割ってるので、そりゃーもう読みやすい。
あと、青年漫画とか、小学館の漫画でよく見る感じ。
試しにジャンプの漫画とサンデーの漫画の単行本で見比べてみてください。
単行本の上側面を見た時、ノドの部分8mmほどがほぼ一定で白いのは共通として、ページ端までミッチリ黒っぽく見えるのは余白を意識していないコマの割り方がされた漫画です。
上下はともかく左右の余白を意識したコマ割りの漫画においては、上側面からみた時、ページ端からほぼ一定の間隔が白くなっているのが見えます。
えーつまり、上側面の、左右からそれぞれ1cmほどの内側だけが黒くなっている感じ。
まー勿論コマの割り方なんて作家それぞれなのでカッチリ割る人もいればそうでない人もいますが、ジャンプに比べてサンデーはカッチリ派の割合が高いんじゃないかな、という話です。
うん、だから逆にサンデーで今風の絵柄で縦横無尽にコマを割ったバトル漫画をやられると、やたらジャンプ漫画っぽくなるんだよね…。(笑
変形ゴマの多用とか、コマ間の余白がないとか、そういうコマ割りは若者向けの漫画でよく見るスタイルのモノですね。
おそらく多数派かと思われます。
最近の漫画はコマ割りの工夫と多様なアングルの使用がトレンドなようで、スタイリッシュっぽい漫画とかオタクっぽい雑誌においてはハンパネエアングルのコマがあったりしてマジパネェです。
単調なコマ割りは飽きをさそうのも事実なので、何かスッゴイアングルとか何かスッゴイぶち抜きとかで目を飽きさせないように工夫されてるものかと思います。
この手の特殊なコマが生きるのはあくまで普通のコマがあってのことなので、両方のバランスがとれたコマ割りがなされていれば勢いも読みやすさもバッチリです。
が、そういうコマ割りは情報が整理されていて上下関係がハッキリしていないと、一見して何が描きたいページなのか全く分からなくなったりするので「ただゴチャゴチャしているだけ」という印象も受けがちです。
しかし、勢いとスタイリッシュさと今っぽさはピカイチなので、とりあえず「スタイリッシュ☆」な漫画が描きたければこの作戦で行けばいいと思います。
雰囲気漫画になりがちですが、それも一興。
内容はよくわからんが雰囲気にただただ酔いしれればいい…という漫画のファンは少なからずいるので、ニーズはバッチリありますね。
これはただの印象ですが、同人っぽい漫画はコマをあまりカッチリ割ってない感じがします。
俺の美しく画力の高い絵を御観覧あれ!という漫画なんかは、まー変形ゴマと激しいアングルの連続連続で、画集としては最適です。
ただ、著しく読みにくかったりするのですがそれはデフォルトです。
激しいアングルもいいですが、何故そのアングルにする必要があるのかがまったく考えられていない漫画はただの「画集」なので、そこ考えながら読んでみると楽しいですよ。
余談ですが、「バクマン。」凄いアングルが多用されていて作画の苦労がしのばれますね。
あんなにも激しいのはストーリーやキャラクターの勢いを表現するためでもあるんでしょうけど、どっちかというと題材が「漫画を描く」と動きがなく会話主体なので、動きを作って目を飽きさせないためだったりするんじゃないかなあと思います。
「DEATH NOTE」も長い会話が主体でしたが、あっちはシリアスなストーリー上不必要な激しいアングルの使用が避けられていて、小物によって動きが作られていた印象です。
Lがやたら甘味を食べていたり、ニアが指人形とかをいじっていたり、メロがチョコを貪り食ってたのは動きをつくるためでしょうね。
月にとってはリュークであったり、あとはまあ彼の顔芸とかですか。
…本当漫画家ってすげえなあ。
ヘイ、そんなこんなで、自分が好きなのはカッチリタイプのコマ割りです。
フェチっていうと語弊があるんですが、数多くある漫画の中でマイベスト漫画を選ぶ時、その多くがこのカッチリタイプのコマ割りがなされた漫画でした。
ストーリーの面白さも重要ですが、作品の総合力を求めたいタイプのようです。
いや本当、スケットダンスは面白いって。(笑
カッチリしたコマ割り、カッチリした描線、計算されたストーリー、テンポのいい会話とフキダシ、そしてバリエーションある描き文字…。
うーん総合力高いぜ…。
ていうかカッチリさが好みなんだぜ…。
別に何かが飛びぬけていなくたっていい。ちょっと地味でもいい。
興奮はしなくても、何度も隅から隅まで読み返したくなるようなそんな漫画がステキだと思うんだ…どすこい!
いやもうね、新刊ね、15巻ね、マジ素敵だと思うんだよ。修学旅行編のアレソレとかね、作者の真面目さというか几帳面さが出ている目の付けどころだよね。男女入れ換わりモノではわりあいタブーで、何となく回避されてきた所をあえて一話ずつ使って丁寧に描写しているのが凄いぜ…どんだけ真面目なんだよ!もう!いやもう本当そもそもコレ…(フェードアウト
…なっが!
いやー最近漫画の話してないからもう言いたいことがたまっちゃってたまっちゃって。
あースッキリした。
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先輩まさか卒論は漫画についてですか!?
だったら読みたいです(´ω`)
私もきっちりコマ割好きです^^
ハガレンの荒川先生とか割とまじめだなぁと思ってしまいます(笑
あと、高橋巨匠の「ばきっ」は確かにやばいですね(´艸`)
いやぁ・・・気づかなかったけど
言われてみるとニヤニヤします^^
嬉しいじゃないか。(笑笑
まあ…卒論は漫画とはまったく関係ないアレだけどね!それも人生さ。
良いんだ…ライフワークだから…。
おお!きっちり派!いいねー。
荒川先生は総合力高いよな。何から何まで真面目な感じがする。コマ割りもキッチリだけどストーリー構成もキッチリでデッサンもキッチリ、かつ余ったおまけページもキッチリ埋める。
楽しんで描いているのもあるんでしょうけど、キチキチしてるのは性格でしょうねえ。(笑
分かってくれるか…。
あの「ばきっ」は本当に秀逸なんだよ!あとは「どすどす」みたいな擬音もかわいい。「ぷちっ」もイイ。「ぷす」も。
ていうか高橋巨匠はコメディになればなるほど平仮名擬音が増えるから、どういう時にカタカナとひらがなを使い分けているか見てみるとまた面白いよー。
そんな、自分のベストオブマイフェイバリット描き文字作家を探してみてもいいんじゃ…ないかな…。
やつら地味だし注目されないけど、作品の雰囲気作りに一役買ってるんだ…ぜ…?多分…?うん。
ではではコメントありがとうございましたー。